稲子岳南壁 中央フェース

稲子岳南壁の中央フェースの記録はあまり見ないので、残しておきたいと思います。

メンバーは当会の深沢、熊谷とガメラこと菊地敏之氏の3名

11月1日、当初は左カンテを登る予定で「みどり池入口登山口」を6時過ぎに出発。
既にロープを背負った多人数のパーティーが目の前を歩いて行く・・・

しらびそ小屋を過ぎ、中山峠への道を行くと右側に緑色のロープに黄色い看板が掛けて有り、「この先、稲子岩壁ルートにつき、関係者以外進入ご遠慮ください。」と書かれている。
関係者・・と言うのが微妙だが、このロープをくぐって登山道を外れる。

もっと手前からダイレクトに岩壁へ行く道が有るそうなのだが、よく分からなかった。
トラバース気味に所々判然としない道を行くと、左カンテの取付きに着いた。
既に何人もが待機中・・

風が冷たく、「こりゃとても待ってはいられない・・」と言う話でまとまり中央フェースへ転進することにする。
左カンテの末端を回り込むと明るく開けた中央フェースの基部に着く
写真は基部から見た東天狗岳


左ダイレクトルートを登ろうと取付きで準備を始めるが、見上げると崩壊が進んでいるようで落石が来そうな気配が・・と思っているうちに石が落ちてきた・・
ヤバいのでさらに右へ回り込み、オーバーハングルートか、その右側の凹角を登ることにした。
ピカピカのリングボルト!が両ルートに打ってある・・

取付きで準備中・・

1P目は深沢がリード(30m)
右の凹角へ向かって進むが、どうも悪そうなので途中から左のオーバーハングルートへ進んでもらう。
このピッチを深沢がリード中に右の凹角上部(と思われる)から音がして、大きめの自然落石が何個か落ちてきた・・
  

このピッチが思ったよりも悪く、脆い岩や落ちてはいけないクライミングの経験が少ない深沢がよくリードしたもんだと、じーさん二人はフォローで登って感心した・・

2P目からはルートが判然としないので熊谷がリードを交代。
難しくは無いが、浮き石や剥がれそうな岩に気を遣うクライミングが続く。
ポツンポツンとボルトはハーケンがあり、カムが使えるように凹角っぽいところを選んで、岩を縫うように進む。
35mくらい登るとビレイポイントがあった。

3P目も同様に岩を縫って40mくらい登ると立派なカラマツの右奥にビレイポイントがあり、そこで切る。(カラマツバンド?)
途中、左側に左カンテを登っている人が良く見えた。

4P目は、10mくらい左上気味に上がると、左下に広いルンぜがあり終了点はすぐそこだった。
クライミング終了後、稲子岳頂上にて・・


ルート全体のイメージは下図(菊地敏之氏、作図)
赤い線が登ったルート、青い線は左ダイレクト
 

下山は、にゅうを経由してシャクナゲ尾根を降りたが、にゅうまでが意外に遠く中山峠経由が正解なのか・・

にゅうは主稜線から外れており、なかなか行く機会が無いので良かったと思う。

結構疲れる距離を歩いて15時過ぎに駐車場へ着いた。

今回は菊地氏が退院後約1ヶ月経ったので、リハビリ山行ということだったのだが、最近の記録をほとんど見ないルートを登ることが出来て記憶に残る楽しい山行となった。

トポと稲子岳南壁全体のイメージは下図
(崩壊が進んでおり、左カンテルート以外はかなり変わっているのではと思われる)
 

記 熊谷